高村雑記

高村が書きたいことを、書きたいときに書きたいだけ書くブログ……のはずが、最近はアニメに偏りがち

【リコリス・リコイル8話】かわいい錦木千束の好きな台詞をピックアップレビュー

はじめに

錦木にしきぎ千束ちさとが可愛い。

2022年夏クールで最も衆目を集めていると言っていいアニメ『リコリス・リコイル』(リコリコ)の主人公だ。そのルックスや銃撃戦でのかっこよさも勿論良いのだが、彼女が私を魅了してやまないのはその声。失礼ながら、リコリコを観るまで中の人である安済知佳さんの存在を知らなかったのだが、演技も声質も本当に素晴らしい。

そう感じていたところに、yominabeさんの『この錦木千束が尊い!!』シリーズと出会ってしまい、「あ、これ俺も書きてぇ」と思って今に至る(yominabeさんから許可は頂いています。感謝!)。

本来なら第1話から振り返って書いていくのが筋なのだろうが、このブログは週一更新が隠れた目標なので毎週最新話をレビューしていったらモチベーションが保てそうだから、現在最新の8話から更新していく。

評価の基準

【★☆☆】
「おっ、これは良い」と惹きつけられる。
【★★☆】
「やばっ。これは素晴らしい!」と心を掴まれる。
【★★★】
「あー、昇天しそう! 何回でも聴きたい!」と魂を揺さぶられる。

とりあえずこんな感じで初めてみようと思う。何か問題があれば随時やり方を修正する。まずは始めてみることが大事。

なお、台詞冒頭の時間表記はPrime Videoのそれに則る。

第8話のあらすじ

リコリコが深刻な赤字経営と知ったたきなは、自ら経理担当に名乗り出る。やたら弾を無駄撃ちする千束の制止や、店のメンバーのフォローまで完璧にこなすたきな。さらに新メニューまで考案するが、そのメニューはなんとも形容しがたい形をしていて!?

Story | オリジナルTVアニメーション「リコリス・リコイル」公式サイト

台詞レビュー

01:02「へいお待ち!」【★☆☆】

腹に力が籠もっていて、威勢が良いと言うよりかはむしろ威厳すらある。多分30年くらいこの台詞を繰り返している。低めのドスの利いた演技で千束のやる気がひしひしと伝わってくる。

01:20「はい、スペシャル一丁二丁三丁!」【★☆☆】

「ハイ、スペシャル一丁二丁三丁~ェ!」と生き生きとした発声。この子は本当にお店で働くのが好きなんだなあと伝わってくる。「スペシャル三丁」と言えばいいところを、わざわざ「一丁二丁三丁」と数えるのも千束イズムを感じてポイントが高い。

01:25「たきな、スペシャル三つだよ!」【★★★】

今までの威勢の良い接客とは打って変わって、甘えたような、それでいてたきなに言い聞かせるような可愛らしい発声。こういうところが妹かつお姉さんなんだよなあ。千束、たきなに心許しすぎ問題。

02:01「ん~、楠木さんみたいなことを~。ひひひっ」【★☆☆】

「ンッフン~、楠木さんみたいなことを~。ンン゛ッ、フィヒヒヒィ」と、弱点を突かれて困っちゃう千束。この「ンン゛ッ、フィヒヒヒィ」の苦笑いが表現力に富んでいる。楠木さんみたいなことをたきなに言われたんじゃたまったものじゃないよね。

05:54「見た~、見た~? 私撃ったの一発だけ。どうよ~?(たきなの台詞)褒められた~! イェイ!」【★★☆】

「見た~⤴? 見た~⤴⤴⤴?」「イッッッッパツだけ」と強調に余念がない千束。からの「どうゥよ~~?」と念入りなドヤ声。「よくできました」とたきなに肯定されれば「褒められた~↑↑↑」と子犬みたいな喜声。千束の方が年上だし先輩なわけだが、全力で下手に回ってはしゃぐ千束はマジでよくできたお姉さん。

06:20「グッドモー……ん、なにこれ?」【★☆☆】

「ん、なにこれ?」のローで平坦な感じに千束の素が溢れ出る一品。実は千束って普段テンション高く演じているだけで、本当はこんな無機質な本性を持っているのでは……こんなテンションで千束に罵られてみたい……。

06:29「うん、良いんじゃないかな?(たきなの台詞)う、うん……」【★★☆】

「イイ⤴ンジャナイッッカナ?」とバディのフォローに必死な千束。「イイ⤴」で声を絞り出している感が至高。バディの努力を無下にしたくなくて、嘘はヘタクソなのに必死に捻り出している感が好き。

07:52「はい、もしも~し……?(山岸先生の台詞)ごめんなさ~い、そうなんですけど実は、お店が忙しすぎて……いや何か分かんないけど流行っちゃって……近々……はいー、ありがとうございまーす」【★★☆】

普段の威勢はいずこへ。千束も山岸先生の前ではへこへこするしかない。怖いなあ、申し訳ないなあ、行かなきゃなんだけどなあという感情がひしひしと伝わってくる演技。歯切れの悪さで言えば、ここを上回る台詞は8話には存在しない。山岸先生が喋っているときも「アー…シー…」とか呟いているのもポイントが高い。

08:27「ぬこ、ニャー! いんぬ、ワンワン!」【★☆☆】

リアル寄りではなく、千束風にデフォルメされた「にゃー」と「わんわん、ヘッヘッヘッ」が実にあざとい。え、この後の「逆立ち」の感想? いやー、鍛え抜かれた健康的な太ももで素晴らしい。雲一つない青空を見ているような、清々しい気持ちになりましたね。

08:58「ええ~?」【★★☆】

個人的には直前の「トリックオアトリート!」よりもこっちを推したい。「エヘンエェ~?」みたいな、ふざけてはいるんだけど心底ここにいたいです感。そうだね、ここを出たらたきなと離れ離れになっちゃうものね。それは嫌に決まっている。

09:27「ハッピーハロウィン、いい子だよ。ああ~、私もたきなのプレゼント欲しい~!」【★★☆】

前半の可愛い声が後半で台無しに。「アァハァ、ワタシモダキナノプレゼントホシ~イ~⤵」みたいな、この台詞を聴いてなぜかけいおん!平沢唯を思い出した。8話では特に、千束とたきなの関係性が唯と梓の関係性に似ている気がした。けいおん!を見ていない人はごめん。

10:26「ここか! 何してんのよ、あやしいなあ」【★☆☆】

「こ・こ・か!」の解決感からの「……なーにしてんのよあやしいなぁ⤴」への軟着陸。後半のジト感がたまらん。くるみにたきなを取られて千束は妬いている、間違いない。というより、千束が「~のよ」っていう語尾使うのって何気に珍しくないか? 千束は現実世界の標準語を使っているイメージ。ただそれは単なる個人的なイメージであって、私のリコリコ歴が浅いからそう感じるだけなのかもしれない。

12:39「とっていい?」【★☆☆】

この平坦なイントネーションで真島を無機質に軽蔑している感じ、良い。本当に千束はキャラの振れ幅が大きくて楽しませてくれる。

ところで、「真島」の漢字は「真島」で合っているのかとクレジットをチェックしたら、声優が松岡禎丞さんだった! リコリコで初めて名前を知っている声優さんと出会った。以上蛇足。

13:18「なんでそれを知ってる、こんにゃろー」【★★★】

これ、冒頭の「な」が微妙に震えているというか、笑いを含んでいるというか、とにかく普通の「な」ではないんだよね。千束の人工心臓を(本人は公言しているとはいえ)知っている人はごく一握りだろうし、それを真島が知っていたらそりゃ動揺する。その動揺を冒頭の「な」一音に込めた安済知佳さんに拍手。あと、「こんにゃろー」が実にやんちゃ坊主で千束っぽくて好き。

13:42「コーヒー淹れるけど?」【★☆☆】

これは台詞そのものが好きというよりかは、銃を向けてくる敵にコーヒーを出すその千束の余裕が好き。本当に自分の強さに揺るぎない自信がないと、そんな真似はできない。

16:33「一緒にすんな。私はちゃんと人助けしてる!」【★☆☆】

冒頭に文章にならないような「オイ」が挿入されている。「お前だって殺し屋じゃねぇか」と真島に言われて怒るというより、拗ねたような感情を感じ取れる。銃口を向けてくる敵に向かって「甘え」の感情を出していける千束は強い。

19:13「うん、これと一緒に貰った」【★★☆】

「ほんと~? 同棲? またご飯作ってくれる?」とはしゃいでからのこの憂いを帯びた声色。恋する大人の色気すら感じる。多分そういうキャラデザインなのだろうが、千束の感情の起伏を見事に演技に落とし込む安済知佳さんが凄い。

19:41「あれから……ヨシさん来ないねえ」【★★★】

ここなんか完全に男の迎えを待つ恋する乙女。愛しくも切ない片想い。「ヨシさん」の前で「ィィヨシさん」と小さなタメができているのも、彼女の想いの大きさをよく表現している。千束×たきなを語る前に、我々は千束×吉松を語るべきじゃないのか。千束はヨシさんにお礼をするためだけにDAを抜けたのだものね。そりゃあ想いもつのるよ……。

総評

恋する千束から軽蔑する千束からいつも通り元気な千束まで、ボリューム満点で大満足な第8話だった。第9話は何やら大変なことになるらしいから、心して待とうと思う。

以前にも語ったように、私はまだリコリコを一周しかしていない初心者だから、知識不足を補うために時間があったらちょくちょく観返しておきたい。